ザ・リッツ・カールトン大阪が25日に虚偽表示問題を公表する直前、メニュー通りにフレッシュジュースを提供するために大量のオレンジを購入していたことが26日、関係者の話で明らかになった。
フレッシュジュースからストレートジュースに変更された後、しばらく姿を消していた「自動ジュース搾り機」も問題公表前に厨房(ちゅうぼう)に搬入。ホテルは「ただちに是正すべく表記通り『フレッシュジュース』を提供できるようにした」と釈明しているが、「隠蔽(いんぺい)工作だったのでは」との指摘も出ている。
関係者の証言によると、厨房付近に24日、大量のオレンジが届けられ、ストレートジュースを使い始めてから途絶えていた「ジュース搾り」が復活した。
オレンジは約100個入りのケース(約18キロ)で、少なくとも10箱以上はあった。「もうてんやわんやだ」「またオレンジを搾らないといけないのか」。急遽(きゅうきょ)生搾りが復活することを知った調理担当者らはため息交じりにこう語っていたという。
22日に阪急阪神ホテルズ系列のレストランで虚偽表示が発覚。顧客から「フレッシュなのか」と聞かれることも予想された。
フレッシュジュースを復活させるのであれば、結婚式など宴会需要が増える週末に備え、大量にオレンジを購入しておく必要があったとみられる。ある従業員は「ホテルはひそかに生搾りのフレッシュジュースに変更しようとしていたのではないか」と打ち明ける。
一方で、メニュー表記を是正した場所もあった。
1階のロビーラウンジでは、メニューから「フレッシュ」の文字が消され、代わりに「オレンジ(ハーダース)」などと容器入りジュースのブランド名を併記した。
実は、ホテルは24日午前までに虚偽表示を確認し、すでに消費者庁に問題を報告する一方、24日午後の産経新聞の取材には当初、「誤表記に関しては今回の阪急阪神ホテルズの問題に関係なく以前から細心の注意を払っている。万全な態勢で確認を行っている」と説明していた。
虚偽表示の公表前に、大量のオレンジを購入したことなどについて、関係者の一人は「お客さまに何も伝えず、勝手に変更したのは裏切り行為」と指摘。「新聞報道がなければ、ホテルは事実を明らかにしていなかったかもしれない」と、ホテル側の対応に不信感を募らせた。